バンクーバーなどの都会で過ごすのもお勧めですが、もっとディープにBC州を旅したいのなら、野生動物と触れ合う旅はいかがですか?BC州では、手軽に参加できるホエールウォッチングを始め、クジラなどの海洋生物やグリズリーベア、幻とも言われる白い熊「カーモードベア」など、多くの動物に出会える可能性があります。今回は、各動物に出会えるスポット&時期、そして動物観察を目的としたお薦めツアーを特集します。
***BC州で見られる動物***
グリズリーベア(Grizzly Bear)
全長180~260cm、体重110~530kg
巨体をもつヒグマの仲間。このグリズリーという名前は「グリズル」という言葉から由来していて、毛先がまだらに白くなっている、白と暗色の混じりあった毛という意味があります。顔の輪郭のわりに耳が小さめで、前肢の上の肩にはコブのように見える筋肉の盛り上がりがあるのが特徴。草の根、ベリー類など植物を主に食べますが、沿岸部にすむものはサケも主食にしています。
【見られる場所】スチュワートから国境を越えたアラスカの隣町ハイダーのフィッシュ・クリーク、プリンス・ルパードからのクーズマーティン・インレット、バンクーバー島のナイトインレット
【見られる時期】7月~9月
ブラックベア (Black Bear)
140~180cm、40~270kg.
ブラック、といっても毛の色は黒以外に灰・茶・シナモン色など雑多。胸にはっきりとした白い斑点が見られることが、グリズリーベアにはない特徴です。また、グリズリーべアに比べると体が小さめなのは、同じ雑食性哺乳類とは言えブラックベアの方がより草食を好むということもその一因。ただし、内陸部にすむものよりも、沿岸部にすむもののほうが、餌が豊富なこともあって、体が大きくなる傾向にあります。ウィスラーのゴンドラから目を凝らして見ていると見られることもあるので、注目です。
【見られる場所】州内全域
【見られる時期】春から秋にかけて
カーモードベア(Kermode Bear)
130~190cm、40~300kg.
「ブリティッシュ・コロンビア州北西部の森には不思議な白いクマが生息する。」古くからこの地に住む先住民ツィムシアン族の間で語り継がれるこんな言い伝え。『世界が氷と雪に閉ざされていた氷河時代、この世の創造主ワタリガラスが天から舞い降り世界を今日のように緑豊かな土地に変えた。しかし、すべてが真っ白だった氷と雪に閉ざされた時代を忘れさせないために、ワタリガラスはブラックベアのもとへ行き、 10 頭に 1 頭を雪の色に変え、永遠に平和に暮らすように命令した』という、とても神秘的な言い伝えです。白人としては、ニューヨーク動物学協会のナチュラリストW・T・ホーナデイが、数年の調査の後、1905年に初めてこの白い不思議なクマを発見。当時彼のために献身的にサポートしたロイヤル・ブリティッシュ・コロンビアミュージアムのフランシス・カーモードにちなんで「カーモードベア」と名付けられました。種類としてはブラックベアの亜種ですが、わかっていないこともまだまだ多く、その毛の白さから、スピリットベア、ゴーストベアと呼ばれることもあります。
【見られる場所】州中央部テラス周辺、中央沿岸部プリンセスロイヤル島、グルブル島
【見られる時期】9月
【見られるツアー】
(株)ISM 神話の世界へ 幻の白い黒クマ「スピリットベア」観察の旅 8日間 (9月1日(水)出発)
ザトウクジラ (Humpback Whale)
回遊性の大型クジラ。その移動距離は最も長いもので1万6000kmと言われ、クジラの仲間では最長と言われています。水中深く潜るときに背中を丸め海面に出すことからHumpback(猫背)という英名が付き、その後に大きな尾ビレも海面に出し勢いをつけて潜っていく様子はダイナミック。とてもアクティブでブリーチングと呼ばれるジャンプや尾ビレで海面をたたいたりする姿が良く目撃されますが、この行動理由については、解明されていないのが実情。小さな空気の泡を吐きながら泳ぐことによって泡の壁を作り、円を描くことによってその中に魚を閉じ込めるというバブルフィーディングと呼ばれる捕食行動も知られています。
【見られる場所】クイーンシャーロット島、その他B.C.州沿岸地域
【見られる時期】クイーンシャーロット島周辺では6~9月
【見られるツアー】
クイーンシャーロット諸島 シーカヤックツアー10日間 太古の森と濃密な海が織り成す世界を漕ぐ シーカヤックの聖地(7月2日(金)出発)
コククジラ (Grey Whale)
冬の寒い時期にはバハカリフォルニアの暖かい海で子育てを行い、夏は餌の豊富なアラスカの冷たい海へ向かう回遊型。ただしBC州の太平洋岸では、パシフィック・リム国立公園で定住しているコククジラを見ることができます。このクジラは捕食方法が独特で、海底にある泥や砂をすくいその中にいる小動物をひげで漉しとって食べるという器用さ。そのため比較的水深の浅い海を好み、沿岸付近にいることが多いため、ホエールウォッチングの対象となることが多いのです。またこのクジラは好奇心が旺盛でボートの様子を窺うために海面から顔を出したりすることも。バンクーバー島のトフィーノにてコククジラ観察ツアーが人気です。シーズンは回遊性のものが3から5月、定着性のものが6から11月。
【見られる場所】パシフィック・リム国立公園
【見られる時期】5月初旬~10月下旬
シャチ (Killer Whale/Orca)
クジラ科。回遊性、定住型のものと両方いますが、回遊性のものはアザラシ・トド・クジラなどを襲うことがあるので、英語名キラーホエールと付けられました。シャチウォッチングのメッカになっているのはカナダとアメリカ国境付近にある海域。全身を空中に舞わせる部リーチングなど大きな身体のわりにアクロバティックな動きをするので、見ていて大迫力です。バンクーバーやビクトリア、バンクーバー島テレグラフ・コーブなどから気軽に参加できるツアーが出ていて、6-8月の間であれば、いくつかの群れをほぼ確実に見ることができます。
【見られる場所】ビクトリア北東のハロー海峡、テレグラフ・コーブクイーンシャーロット島、ナイトインレット、インサイドパッセージ
【見られる時期】3月下旬から9月上旬
ゼニガタアザラシ(Harbour Seal)
ヨットやカヤックで出かけると、こちらを見に近づいてくることもある好奇心の強い動物。岩場では、頭と後肢をあげた反り返った姿勢で日向ぼっこしている姿がよく見られます。秋には産卵するサケを追って川の上流や湖にまでのぼってくることもあるというから驚き!12月から3月の間には、バンクーバー島のナナイモの海岸にやってくるニシンの大群を追って港近くの岩場で見ることができます。
【見られる場所】
ビクトリアやバンクーバーから出ているホエールウォッチングのツアーに参加すれば、スポットに向かう途中で必ずといっていいほど見ることができる。また、バンクーバーのスタンレーパークのシーウォールを散歩していると、海面から顔をだしている姿を目にすることも。
サーモン
BC州内の各地の川には、5種類のサケが産卵のために遡上してきます。種類によって、4月~11月まで遡上を見ることができますが、今年2010年は注目の年!というのも4年ごとに最大の遡上を見せるベニザケ(Sockeye Salmon)の大遡上の年なのです。10月の1週目から3週間ほどにかけて、川が真っ赤に染まるほどのド迫力。
【見られる場所】カムループス近郊のシュスワップ湖に流れ込むアダムス・リバー、バンクーバー島・ビクトリアから行けるゴールドストリーム州立公園、ノース・バンクーバーのサーモン・ハッチェリーなどでも見ることができる。
> BC州で見られる主な野生動物